項 |
比較する項目 |
今までのCAI |
ミニディスク・レコーダー(MD)によるCAI |
1 |
現場の先生が「自分でも作成できる」と感じるだろうか |
その構造は必ずしも見えやすくないので、困難に思われる。実際に現場の先生が作成しなくても、新たに何も新しい知識を修得しなくても、「自分でできる」と思えるものかどうかが重要。 |
普段教室で何度となく話している内容を録音するものであるから、うまいまずいの差はあっても、「自分で作れない」とは思わないであろう |
2 |
第三者により作成されるCAI |
値段も高く、修正もできず、内容の改訂もあまりない、現場と遊離した存在になりかねない |
現場の先生が作成できるので、「これなら使える」と先生が認めたものだけが普及していくことになろう |
3 |
短時間で制作できるものか |
できるとは思えない |
実際には吹き込むことを若干練習する必要があるが、それがすめば吹き込むに要する数時間でこの工程は終わる |
4 |
CAIを構成する主要装置 |
パソコンという名の汎用コンピュータ |
MDという、音の録音再生を扱う専用コンピュータ |
5 |
1台あたりの価格 |
モニタも含めると20万円近くになる |
一部の製品は録再機でも3万円以下になっている |
6 |
保守費
7 |
ソフトの買い換えにもけっこう費用がかかる |
1枚200円程度のMD盤以外、ほとんど費用はかからない |
7 |
世界における普及率
8 |
相当なもの |
パソコンを抜くのは時間の問題だろう |
8 |
内容を記述する方法(ソフトの作り方) |
コンピュータ用プログラム言語。従ってそれに習熟する必要がある。 |
日常使っている自然言語(その国の言葉)。最も習熟している言語である。 |
9 |
提示する内容の制御
。 |
特別なアルゴリズムを考案する必要がある。言い換えれば、教える側の論理により、ことが決められる。 |
本のページの区別に相当するセクター分割のみ。どのセクターを選ぶかは、教わる側の意志でも決まる。馴れれば、自分に合ったセクター構成に編集もできる。 |
10 |
文字情報の提示 |
モニタースクリーンに表示。音はほとんど使用されない。 |
文字情報に代わり、MDから音声情報として提示 |
11 |
絵で与えられる情報 |
動画、アイコンなどカラーでモニタースクリーンに表示 |
別途カラー印刷した紙に表示(本)。絵の解説はMD。動画なし。 |
12 |
一度に提示できる絵の大きさと種類 |
モニタースクリーンの大きさで、一度に表示できる量が制限されるのは、この方式の宿命的欠陥のように見える |
比較的紙の大きさは自由に選べるので、必要な絵を同時に並べて表示できる。このことは学習者に全体像を提示するときに都合がよい |
13 |
実用上の便利さを支配する一度に蓄積できる情報量 |
実用上は無制限 |
ディスク1枚に収容できる情報量は、現在最大160分で400字詰め原稿用紙160枚分と見なせる。将来の予想は現在の2倍。 |
14 |
MDの編集機能をパソコンで行うと |
サウンド・カード、ウェイブ・ファイル、サウンド・エディタと呼ばれる機能や機材を組み合わせて使用し、手順は比較的複雑 |
セクター分割、入れ替え、消去の機能を使用する。取り扱いは比較的簡単。 |
15 |
携帯して電車の中でも使えるか |
ノート型でもまず無理 |
使える。ソニーではウォークマンと言っている。 |
16 |
CAIに利用者は馴れるか |
矢印キーと数字キーなら馴れるのに抵抗はないだろう |
矢印、一時停止、編集を入れても抵抗は少ないだろう |